PROJECT STORY

地域の人に愛され続ける新庁舎を。
造り手の想いがカタチになる。

大垣市新庁舎建設

岐建担当 川瀬 / 伊藤

PROJECT STORY

STORY

プロジェクト概要

1964年に大垣市庁舎を手がけた岐建が、今回、およそ50年ぶりの新庁舎建設も全面的に任されることとなった。全工期はおよそ3年3か月。2017年12月に着工し、2019年10月に竣工。旧庁舎の解体、駐車場、外構整備まで含めて2021年3月までの予定だ。地上8階建で総事業費は約121億円にのぼる。
新庁舎建設にあたっての使命は2つ。まず災害に強く、地域の防災拠点とすること。そしてこれからも、長く市民の方に愛される庁舎にすることだった。そこで旧庁舎で50年間、地域を見守ってきたエントランスのモザイク壁画にその想いを託し、新庁舎の議場へ移設予定。

川瀬 雅也

KAWASE MASANARI

平成8年新卒入社 現場所長

伊藤 歳満

ITO TOSHIMITSU

平成24年新卒入社 本店建築部

EPISODE 01

岐建だからできること。
岐建にしかできないことがある

川瀬

本社のある大垣は、水の都と言われているように地下水が多い土地です。着工以前から水との戦いになるだろうとは予測していました。液状化対策や免震装置を設置するために地下を作らなければならず、難工事になるだろうと。ですから、最初からあらゆる状況を徹底的に考えました。実際の施工では、図面通りに進めながらも、図面にはないけど、ここまでやっておいた方が安全かなというところまで、現場の判断でやった部分もあります。判断が遅くなると、やり直しになってしまう場合もあると思っていましたので、経験豊富な協力業者にも教えてもらいながら、現場判断で進めていきました。それが短工期でも竣工にも間に合った一番の理由だと思いますね。

伊藤

工期が厳しい上に、台風などの天候の影響もありましたよね。段取り変更もあった中、ロスなく進められたのは、川瀬さんが臨機応変に段取りを考えて進めてくれたからだと思います。私自身の仕事で苦労したのは、狭い敷地に材料を入れる段取りを考えることでした。どこに何を入れるのか、毎日変わりますし、交通整理も必要でしたから。細かいところまで、いろいろな人とコミュニケーションをとって進めていかなければならず、そのおかげで多くの職人さんたちとも良い関係性が築けた気がします。

川瀬

これだけ大きな規模の現場だと、工期を間に合わせるためには、人海戦術でいくしかない!普通の現場とは桁違いの職人に来てもらいました。伊藤君には今後のためにも職人と繋がりを作る機会にしてほしかったんです。いろいろな職人を呼んで、伊藤君をこれから先も助けてね、とお願いしています。

伊藤

ありがとうございます。職人さんとの繋がりの大切さは身をもって感じています。そういう点では川瀬さんのコミュニケーション能力の高さはすごいですよね。いつのまに業者さんともお客さまともこんなに仲良くなっているんだ?と思いますから。
引き出しが多いから話も面白いですし。社内で一番コミュニケーション力が高いんじゃないですか?あと、現場に多く出るわけじゃないのに、現場の隅々まですべて把握して、ちゃんと的確に指示を出してくれますよね。そこがすごいと思います。

川瀬

そりゃ、人脈もあるから、いろいろなところから情報がちゃんと入ってきているんですよ。情報網が現場に張り巡らされていますからね。(笑)

伊藤

そうなんですね!確かに、大きな現場だからというよりも、川瀬さんだからと来てくれる職人さんが多いんですよね。職人さんからの評価が高い!それに、地元の現場が多いので、現場が変わっても同じ職人さんが来てくれることが多くなるんです。現場をやればやるほど職人さんと良い関係になり、仕事もやりやすくなるのは、岐建の仕事の魅力かもしれません。

EPISODE 02

新しいことに果敢にチャレンジ!
進化する現場力

川瀬

岐建は、昔ながらの伝統を大事にする会社です。そこが良いところでもありますが、日進月歩で技術が進化している世の中で、新しいことにチャレンジすることも大事だと思っています。
新しいことをやりたい。人がやらない方法をやってみたい。そういう思いが強く、実際現場でもある程度は自分の判断で自由にやらせてもらっています。今までと同じやり方をしていたら、かかる時間も形も同じものしかできません。こっちでやったらもっと早くできるかもしれない。それが働き方改革にも繋がると思うんです。そういう意味では、やりたいことをやらせてもらえるのは、会社の魅力と言えますね。

伊藤

この現場では、自分の予定があれば早く帰ることもできましたし、土日も交代で休みが取れたので、メリハリがあって、仕事の効率もよかったと思います。川瀬さんのやり方で、若手が休日をちゃんと取ることができました。あと、この現場では全員がタブレット端末を持たせてもらい、データをすべて入れて現場でも確認できました。書類の持ち運びがなくて楽でした。

川瀬

そうなんですよね。この業界特有というか、とにかく書類が多いのでペーパーレスにしたいんです。公共工事に関しては、どうしても提出しないといけない書類があるのである程度は仕方ないところはありますが。現場に行く時にいちいち画面を打ち出して、職人に指示する。その紙がどこかに行ってゴミになり、また打ち出す。そういう無駄を省きたいので、全員にタブレットを持ってもらったんです。使い勝手がよければ、後輩たちが次の現場に行った時、またみんなにタブレットを持たせてみようと思いますよね。ゆくゆくは岐建はタブレットで現場の仕事を進めているんだと言われるように、やり方を変えたいんです。

もうひとつは動画の導入です。昔ながらの記録写真もありますが、今は静止画より動画。仕事のやり方を後輩に伝えるのに、工事写真を見せるより、動画に撮っておけば、スマートフォンで時間がある時に見ることができます。みんな毎日使っているツールが、現場でも利用できることに気付いていない。私は、そういう新しい方法をいろいろ試したいんですよね。

伊藤

川瀬さんは常に、新しい手法を考えて、より業務の効率化を図っていますよね。発想力がすごいと思います。

川瀬

新しいことにチャレンジしていかなければ、会社も我々も進化しませんからね。そういった意味では、今回の新庁舎プロジェクトは、これまでとは違うやり方に果敢にチャレンジすることで、業務の効率もアップし、尚且つお客さまから指定されていた工期内に完成させることができました。これは、長年、共に力を合わせてきた地域業者との深い絆があったからに他なりません。これこそが、岐建の宝でもあると思っています。

伊藤

本当にその通りだと思います。地元業者、地域の方々の協力があってこそ私たちはここで仕事ができているんだと思っています。これからも自分たちが建てた建物が、その地域の方々に愛され、大切にされる喜びを感じながら、ひとつひとつに想いを込めてカタチにしていきたいと思っています。

新庁舎の紹介

高層化により、大垣のシンボル的な建築物となった新庁舎。色や素材などが周辺環境にマッチした建物であり、耐震性も格段に向上しました。
さらに、全部署が新庁舎に集約され、すべての窓口が集結したことで、市役所としての機能も改善されました。

新庁舎4つの特長

  1. POINT01

    利用しやすく人や環境
    に優しい庁舎

  2. POINT02

    防災拠点となる安全
    安心な庁舎

  3. POINT03

    多機能で経済的な
    庁舎

  4. POINT04

    みんなの交流の場とな
    るシンボル的な庁舎

特に「防災拠点となる安全安心な庁舎」については、免震構造特有の地下構造物構築においてじっくり時間をかけ、適切な施工を実施しました。さらに液状化対策や浸水対策も施し、市民の生命と財産を守る庁舎としました。

PROJECT OVERVIEW

工事概要

工事名
大垣市新庁舎建設(建築主体)工事
発注者
大垣市
所在地
岐阜県大垣市丸の内2丁目29番地
工事概要
地上8階塔屋1階鉄骨造(免震構造)
施工者
岐建・TSUCHIYA特定建設工事共同企業体